「優活プロジェクト」とは

株主優待の社会的活用プロジェクト(通称:優活プロジェクト)は、放棄されていたり有効に使われていない株主優待品を寄付として受け取り、社会貢献に取り組む民間非営利団体等に寄贈してその活動を支援することで社会的に活用するために、2018年12月にスタートした「株主優待寄付」の全国的な取り組みです。

理念

社会の“もったいない”リソースを最適に分配し、社会に役立てます。

背景と意義

上場企業が投資家に提供している株主優待は、多くの個人投資家にとっては、大変有用で株式の長期保有を促すことに役立っています。
一方、企業や機関投資家にとっては、株主優待の多くは合法的な分配の難しさに加え、それに掛かる手間などにより、廃棄や放棄など有効に使われていないケースが実在します。
また、個人投資家でも株主優待品を使用する機会がないまま期限切れで失効させてしまうなど、有効に使われていないケースも散見されます。
それらの投資家と社会的な活動団体を株主優待品を寄付していただくことで公正かつ中立的につなぎます。

仕組み

株主優待寄付の仕組み

流れ

株主優待寄付の流れ

選考プロセス

寄贈団体の選考プロセス

選考基準

寄贈団体の選考基準

「株主優待」とは

「株主優待」とは、株式を発行している上場企業が、株主だけの特典として自社の商品やサービスなどを提供する仕組みです。 すべての上場企業が取り入れているわけではありませんが、約3,700社の全上場企業のうち、1,400社以上が何らかの株主優待を行っています。

「株主優待」は日本独特のサービスで、配当とは別に、その企業の特色を活かしたユニークな商品、サービスなどを受け取ることができるので、これを楽しみに株式投資をしている個人投資家の方も多くおられます。 企業側も自社の商品、サービスなどを知ってもらうことで、長期安定株主を確保できるというメリットがあります。

「株主優待」として提供されるものはさまざまですが、代表的なものには次のようなものがあります。

  • 自社の商品

    食品メーカーが自社の食品・飲料品を提供したり、外食企業が自社のレストランで食事できる優待食事券などを提供しています。

  • 自社のサービス

    自社の施設やサービスを受けられるもので、映画会社の映画招待券、ホテルの宿泊券、鉄道会社の回数券などがあります。

  • その他

    自社の商品やサービスとは関係ありませんが、商品券、お米券、図書券などを提供するサービスもあります。

「株主優待」の提供を受けるには一定株数以上の保有が必要な場合がありますが、保有株式数によって提供されるものに違いもあります。また、会社ごとに株主優待を提供する月がきまっており、その月末時点の株主にたいして提供されます。

株主優待の情報については、『日経会社情報』の巻末に一覧表が掲載されているほか、企業のウェブサイトでも紹介されています。

Q & A

株主優待の発行企業は、どの程度ありますか?

2018年9月末時点で、上場企業3,772社に対して、株主優待制度を利用している企業は1,450社と全体の38.5%を占めており、その割合は前年比プラス1.8%と増加しています。(出所:大和インベスターリレーションズ)

株主優待の市場規模はどの程度ですか?

株主1人当たり5,000円程度の株主優待が提供されていると考えますと約1,000億円となります。これに法人(外国法人、事業法人)と金融機関の株主数を加えると、市場規模はその10~20%増しとなる可能性があります。

株主優待には、どのようなものがありますか?

カテゴリー具体例
飲食料品飲料、米、カタログ商品、麺、肉、菓子、果物など
食事券レストラン割引券
プリペイドカードクオカード、図書券、お米券、百貨店、スーパーなど
日用品化粧品、家庭用品、文房具など
旅行乗り物券、旅行割引
宿泊ホテル割引券
娯楽映画・演劇、遊園地・水族館、カラオケ、温泉など
スポーツゴルフ、スポーツクラブなど
限定品自社限定品
その他

株主優待はどのようにして株主のもとに届くのですか?

一般的には、発行会社から直接株主に郵送されます。
発行会社の株主名簿を管理している信託銀行が、発行会社から委託され、株主招集通知や株主優待の発送も行っている場合も多く見られます。
3月期決算の場合は、3月末の保有者を株主と認定し、5月下旬~6月中旬をピークとして株主優待が郵送されます。

株主優待はすべての株主が受け取れるのですか?

株主であれば個人・法人とも受け取れます。投資信託や保険など株式を投資対象にしていても、株主の地位を伴わない場合は受け取る権利はありません。

海外投資家や機関投資家も株主優待を受け取っているのですか?

機関投資家や海外投資家も権利はありますが、受け取っていないケースがあると推察されます。

放棄されている株主優待はどのくらいあると考えられますか?

全体の2~3%と推測されます。

株主優待品は換価や寄付をすることができますか?

金券や交通機関の割引券などは売却が可能です。優待品を寄付することもできます。発行会社によっては、株主が優待品を受け取るかわりに寄付するという選択肢を設けている場合もあります。

トライアルについて

優活プロジェクトは、投資家から株主優待品を寄付という形で受け取った後、社会的に活用するのに適すると考えられる民間非営利団体に対して、一定の条件(※)のもとに寄贈し、寄贈先による活用の結果を取りまとめて、投資家に報告もしくはウェブサイト等で公開することを計画しています。有効期限や消費期限のある株主優待品を短期間のうちにマッチングして配るためにはそれ相応のコストが生じますが、実際に配ってみないとどの程度のコストや期間がかかるのか、またどのような形で民間非営利団体が株主優待品を有効活用できるのかが分かりません。

そこで、私たちは、2018年12月から2019年3月までをトライアル期間とし、各種基金の運営や民間非営利団体に対する助成事業を行う公益財団法人パブリックリソース財団の協力を得て、同財団の運営するオンライン寄付サイト「GiveOne」の仕組みを活用し、上場会社2社から寄付を受けた株主優待品を実際に民間非営利団体に寄贈するフィージビリティスタディを実施しています。トライアルの結果は2019年3月中に本ウェブサイト上で概要報告を行う予定です。

私たちは、このトライアルで仕組みをより効率的に実施することで、社会的に意義ある取り組みに育て、将来的には個人投資家や機関投資家を含むより多くの投資家に社会貢献の機会を提供したいと願っています。

※寄贈先の民間非営利団体は、寄贈を受ける株主優待品を換金することなく、支援対象者に直接交付し、または支援対象者に対する支援の目的で費消することを求めています。

プロジェクトチーム

共同代表

  • 樽本 哲

    樽本 哲(樽本法律事務所)

  • 岸本 和久

    岸本 和久(野村證券)

プロジェクトメンバー

河内山 信一
(シン・ファンドレイジングパートナーズ)
本郷 順子
(本郷税理士事務所)
一ノ瀬 美奈
(野村證券)

事務局

新川 佳奈
(コクヨ)

選考委員会

石崎 浩二
(三菱UFJ信託銀行)
薗田 綾子
(クレアン)
鵜尾 雅隆
(日本ファンドレイジング協会)
小林 立明
(学習院大学)
瀧口 徹
(牛込橋法律事務所)

問い合わせ先

東京都千代田区平河町1-4-15 VORT麹町4階
樽本法律事務所内 優活プロジェクト事務局 電話03-4214-8639(受付:平日9:00~17:00)